ここ数年、プロジェクターが手頃な値段で手に入るようになってきましたね。
『ひとり暮らしをするなら賃貸でもプロジェクターを使いたい!』
という方も多いのではないでしょうか。
でも、どういう部屋がプロジェクターに向いているか、ってあまり知らない方が多いと思います。
- どのぐらいの広さが必要なの?
- 窓が小さい部屋のほうがいいの?
- 部屋の間取りってどんなのがいいの?
今回はそんな疑問を解決します!
わたし自身、引っ越しの度にホームシアター用の部屋探しをしてますから、大抵の問題は経験済みです。

ちょっと長いけど、丁寧に説明します!
目次
画面のサイズを知ろう
まず部屋探しを始めるまえに、画面のサイズ感をおさえておきましょう。
例えば、100インチの画面の横幅が何センチかって頭に入ってるひとってあまりいないんじゃないでしょうか。

そういえば知らんな・・・
画面のサイズは縦横比によって違いますが、ブルーレイや地デジで採用されている16:9のフルHDを基準に見ていくのが良いでしょう。
フルHD(ハイビジョン)のインチごとのサイズは以下の通りです。
インチサイズ | 幅 × 高さ[mm] |
60インチ | 1328 × 747 |
80インチ | 1771 × 996 |
100インチ | 2214 × 1245 |
120インチ | 2657 × 1494 |
80インチで幅が1.8mくらい、
100インチだと幅が2.2m、高さが1.25mくらいです。

100インチって大きいのね・・・
ちなみに、6畳の部屋に60, 80, 100インチを当てはめるとこんなイメージになります。
このサイズを念頭に置いてから次に進んでいきましょう。

80インチで1.8m、100インチで2.2m
部屋の広さを知ろう
画面のサイズがどれくらいかを見てみましたが、続いて気になるのが部屋の広さでしょう。
東京などで用いられている中京間のサイズ感は以下の通りです。
部屋の広さ | 寸法[mm] |
4.5畳 | 2730 × 2730 |
6畳 | 2730 × 3640 |
8畳 | 3640 × 3640 |
洋室の場合は色々な形がありますので、必ずしもこの寸法にはならないですが、目安としておさえておきましょう。

あれ、4.5畳でも100インチ映せちゃう?
たしかに、4.5畳の幅は2.7mなので、一見2.2m幅の100インチが映せるんじゃないかと思いますよね。
でも、そう簡単にはいかないんです。
視聴距離を忘れてはダメ
映画館の最前列に座ったことがある方ならわかると思いますが、
首を動かさないと全体が見えなくなりますよね。
プロジェクターもそれと同じで、画面サイズに適した距離から見ないと疲れてしまいます。

大きい画面は離れて見る必要がある
実際どれくらい離れればいいかですが、
プロジェクタースクリーン専門店のシアターハウスさんが画面サイズ別の推奨視聴距離を紹介しています。
抜粋すると以下の通り。
インチサイズ | 推奨視聴距離 |
80インチ | 200〜240cm |
100インチ | 280〜300cm |
120インチ | 340〜360cm |
100インチだと最低2.8m離れて見るのが推奨されており、2.7mの4.5畳間だと若干厳しいことがわかると思います。
実際はドアやスクリーン、家具などがあるので確保できる距離はもっと短いでしょう。

結構大変だな・・・
画面サイズ別の部屋広さ
ここまでの情報を踏まえて、画面サイズ別でどれくらいの広さの部屋が適しているかを見てみましょう。
繰り返しになりますが、部屋の形は千差万別なのであくまで目安としてくださいね。
60インチなら4.5畳〜6畳
画面の幅が1.3m、画面から1.6m〜1.8mほど離れれば快適に視聴できるので、60インチなら4.5畳の部屋でも十分に導入可能です。
プロジェクターで60インチというとちょっと小さく感じるかもしれませんが、液晶テレビで考えると十分に大画面です。
都心に住む人など、広い部屋が難しい場合は60インチ投影も視野にいれると良いかもしれません。

60インチでも大画面です
80インチなら6畳〜8畳
80インチは幅1.8m、画面まで2.0m離れる必要があるので、4.5畳だとちょっと厳しいですが、6畳なら十分設置可能です。
わたし自身も6畳の部屋に80インチスクリーンを置いて使ってたことがあります。
100インチに達しなくても十分すぎる大画面なので満足度は申し分なかったです。

80インチがボリュームゾーンかな
100インチなら8畳以上
8畳以上の大きな部屋を選択できる場合は、100インチも視野に入ってきます。
とは言え、上の図を見ていただくとわかると思いますが、正方形の8畳間だと正直ギリギリです。
ベッドやその他家具のことを考えると、8畳では80〜90インチにとどめておくほうが無難かもしれません。

100インチは8畳より大きい部屋向き
窓はあっても大丈夫

プロジェクターだと暗室みたいにしないとダメ?
初めてプロジェクターを使う方は、部屋を映画館のように真っ暗にしないといけないと思うかもしれませんが、
そこまでの必要はありません。
近年の家庭用プロジェクターはかなり明るく投影できるように作られています。
もちろん夜のほうが綺麗に見えますが、昼間でも遮光カーテンを閉めて照明を消せば十分映像を楽しめます。

カーテンを付けられれば窓があっても平気
凸凹のある間取りは避ける
ここまでいくつかの間取り図を見てきたので、もうお分かりかと思います。
プロジェクターを使うなら、凸凹のある間取りは避けるのが無難です。
投影したいサイズ分の壁面が確保されている部屋を選びましょう。
部屋が正方形だと、スクリーンの存在感が大きい部屋になってしまいますので、個人的には長方形のほうがおすすめです。

部屋は長方形がおすすめです!
機種選びも大事
プロジェクターは機種によって投影できる角度や距離が異なるため、部屋選びと同時プロジェクター購入を考えている方は注意が必要です。
具体的に気をつける点は以下の2点。
- 斜め投影できる機種か
- 投影距離はどのくらいか
斜め投影を可能にする台形補正
プロジェクターによっては、台形補正機能が付いているものがあります。
簡単に言うと、斜めから投影しても映像が傾かない機能です。
大抵の機種には上下方向の補正機能は付いていますが、EPSONのEB-W05などの一部の機種には、左右(水平)方向の台形補正機能も備わっています。
この水平方向の台形補正の有無によって、部屋の自由度が大きく変わってきます。

水平方向の台形補正があると便利
台形補正付きのプロジェクターを含めて、おすすめ機種を紹介している記事はこちら。
関連記事プロジェクターおすすめ7選
短い距離で投影できる短焦点機種
台形補正に加えてもうひとつ重要なポイントが焦点距離です。
一般的に80インチを投影するためにはだいたい1.8mほど離れなければいけませんが、機種によっては30cmで投影できるものもあります。

30cmだと画面の目の前に置く感じか
LG電子の「HF65LS」などに代表される短焦点プロジェクターは、狭い部屋でも大画面を映し出せる便利さがありますが、デメリットとして高価格になる傾向があります。
個人的には、よほどスペースに困っていない限りは短焦点に手を出さなくても良いと思います。

便利だけど高い短焦点プロジェクター
白い壁ならそのまま映せる
プロジェクターというとスクリーンを用意しなければいけないと思いがちですが、壁に直接映すという選択肢もあります。
スクリーンが無いことで部屋がスッキリしますし、初期費用節約にもなります。
ある程度離れて見る前提なので、スクリーンがなくても画質は気にならないレベルです。

我が家も白い壁紙に映してます
壁紙投影を考えるときは、壁紙に気をつける必要があります。
ポイントは以下の通り。
- 模様の少ない壁紙であること
- 白い壁紙であること
凸凹が多い壁紙や、色の付いた壁紙だとうまく投影できませんので、物件探しの際に注意して見ると良いでしょう。
関連記事プロジェクターで壁紙に映す選択肢
まとめ
プロジェクターを使う観点で賃貸探しするポイントをお伝えしてきました。
重要ポイントをもう一度まとめておきますね。
- 広さは6〜8畳で80インチが目安
- 凹凸の少ない部屋がおすすめ
- 遮光カーテンがあれば窓ありOK
- 壁紙投影は白色で凹凸の少ないものを
プロジェクターに適した部屋を見つけて、ぜひ楽しいホームシアターライフをお送りください!
ではでは!