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システムエンジニアからWeb系エンジニアへの転職活動

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珍しく仕事の話です。

私は金融系のSIerでシステムエンジニア(SE)として勤務していますが、
転職活動の末にWeb系の自社開発企業から内定を頂くことができました。

 

この記事では、私の転職活動について、事前準備や利用したエージェント、Web系企業の面接、活動の結果、年収増減などの体験談をお伝えします。

 

SIerの管理業務ばかりで技術力が身に付かない事に不安を覚えている方、テスト証跡のスクリーンショットをひたすら取り続ける日々に疑問を抱いている方など、SIerで働く同じ悩みを持った人の参考になれば幸いです。

自己紹介

まずは軽く自己紹介しておきます。

NTT系SIerのグループ会社でシステムエンジニアをしています。

 

突出したスキルはありませんが、Javaのサーバサイドならある程度コードを書けるレベルだと思います。

 

配属に恵まれたこともあり、大手SIerにありがちな管理業務主体のSEにはならずに済みました。

 

改めて見返してみると、「8年も働いてしまったんだなぁ」という気持ちが湧いてきます。

年齢・経験32歳(新卒入社9年目)
業種・職種金融系のシステムエンジニア
経験領域Webアプリケーション(サーバサイド・共通系機能)開発、フレームワーク開発
プログラミング経験8年弱(Java)
マネジメント経験1年弱
製品などLinux, Oracle, PostgreSQL, Tomcat, JBoss, Spring Boot, Struts, MyBatis, AWS
その他フロントエンド(JSP, JavaScript)が弱い、業務アプリケーションの開発経験が少ない

転職の動機

転職を決意される方には様々な理由がありますが、私の場合は大雑把に言うと次の2つが動機でした。

 

  1. 現職ではエンジニアとして成長していけないと感じた
  2. 単純に楽しくない
    もちろん転職活動では「もっと成長できる環境に身を置きたい為」などのポジティブな表現に言い換えますよ。

 

もう少し具体的に見ていきます。

 

管理業務が多すぎる

大手SIerはコードを書けないPMばかり。

という話はよく耳にしますが、私の職場も例外ではありません。

 

現在の主な業務は次のようなものです。

  • 発注元企業への進捗報告
  • 話の通じない管理職への説明
  • 協力会社への発注
  • 日単位・時間単位での進捗管理
  • 顧客調整
  • 工程ごとの契約・納品作業

 

技術職であるはずのSEがやるべき業務とはとても思えません。

 

技術的な課題はほぼ全て外注先に丸投げし、社員はこのような管理業務のみ。これで技術力が身に付くわけがありません。

 

もちろん、大規模なプロジェクトを完遂させるにはこれらの管理業務は必要不可欠です。

ですがそれはマネージャの仕事であって、エンジニアの仕事ではないと思うのです。

 

使用技術、開発スタイルが古い

これも金融系SIerでよく耳にする話ですが、現場の働き方が古く、時代のトレンドについていけなくなる事を懸念しました。

 

今の現場の例を挙げてみます。

  • 連絡手段はメールと電話のみ
  • 打合せは毎回資料を紙印刷
  • ファイル名の末尾にyyyymmddを付けてバージョン管理
  • テストコードゼロ
  • テストは画面から手入力
  • 環境構築は全て手作業

 

安定性が求められる金融系システムでは、枯れた技術を採用するのがセオリーです。それは十分に承知しています。

ですがエンジニアが働く環境としては厳しいものがあります。

 

技術に興味のある人が少ない

一番辛かったのはこれかもしれません。

 

好きで開発してる人、開発を楽しんでいる人がほんとに少ないです。

 

なにも変態級なギークを求めてるわけじゃありません。

雑談レベルでいいからQiitaのトレンド記事について語ったり、好きな言語やエディタの話だったりをしたいだけなんです。

ただそういった話を楽しめる人が職場にほとんどいません。

 

極端な話ですが、車が好きで自動車メーカーに入ったのに、周りの同僚に『車いじりが好きなんだ。マニアックだね』って言われるようなもので、この環境は相当に辛かったです。

転職までの準備

脱SIからのweb系転職はよくあるパターンとは言われますが、言語や開発手法、スピード感が全く違う為、web系企業に馴染めずに辞めてしまう方も多いと聞きます。

そのため、転職活動前に準備期間を設けました。だいたい3ヶ月くらいでしょうか。やったことは主に次のようなものです。

Rubyの学習

とりあえずweb系で主流な言語をひとつ学ぼうと決め、RubyかPythonかで迷った末、サーバサイドでの利用ケースが多いと聞いたRubyを自習することにしました。

Rubyの自習には、ソニックガーデンの伊藤淳一さん著「プロを目指す人のためのRuby入門」を、サンプルコードを実装しながら2週間ほどで読み進めました。
本書はRailsを学ぶ上で必要なRubyの知識を体系立てて身に付ける事ができる、非常に優れた本だと感じました。伊藤さんの説明がとても丁寧で、読み手が抱く疑問を先回りして補足してくれました。

また、テスト駆動開発が身に付くように設計されているところも良かったです。よくある参考書では、テストは終盤の章かおまけ程度にしか書かれていませんが、この本は3章でテストコードの書き方をみっちり叩き込まれます。そして4章以降は実装するサンプルコードに、テストコードがセットで示されていきます。

web系企業ではテストコードは至極当たり前に書かれている(らしい)ので、転職前からテストコードを書く習慣を身につけておくのは大事かと思います。

Railsの学習

Rubyの学習が一段落ついた後、フレームワークであるRuby on Railsの学習に取り組みました。

Rails学習は著名なサイト「Railsチュートリアル」で行いました。
全14章かけてTwitterクローンを実装していくチュートリアルで、無料公開されているのが信じられないレベルのクオリティですが、正直難しかったです。

理解する為には最低2周、3周しないといけないと思いました。

GitHubアカウント作成

ネット上で、「面接の際にGitHubのアカウントは持ってないと伝えたら、その場で終了された」というとても怖い話を見かけたので作りました。

ポートフォリオとして自作アプリを公開して面接に臨む方も多いそうですが、私はRailsチュートリアルの実装コードを公開するまでが限界でした。

技術書を読む

今まで技術書と言えばJavaやOracle、プログラミングをテーマにしたものを読むことが多かったのですが、web系を志すにあたって新たに技術書を何冊か読みました。特に有益だったと感じたものは以下の3冊です。

HTTP通信の基礎から、URI、JSON、RESTの考え方まで、webで食べていくには必須の知識が綺麗にまとまっており、得るものが多かったです。

現職ではwebに公開されるシステムに携わった事がなかった為、開発におけるセキュリティの観点が弱い自覚がありました。本書で代表的な攻撃方法とそのしくみや対策について知ることができました。

技術書ではありませんが、問題プロジェクトにタスクボードやカンバン、モブプログラミングなどアジャイルな開発手法を導入していくプロジェクトマネジャーの話です。ストーリー仕立てで進んで行くため、実際の現場のイメージを浮かべながら読み進められました。ウォーターフォール型開発が多いSIerと違い、Web系はアジャイルな開発手法をとる企業が多いので、本書で得た知識は有効活用できそうです。

転職エージェントの利用

私が転職活動をするにあたって利用した転職エージェントは以下の2社です。

両者は対極的なエージェントな為、お互いの良い点悪い点をうまくカバーし合えて利用する事ができました。どちらか1社だけで転職活動を進めていたら、結果が出るのはもっと時間がかかったと思います。

Forkwell

Forkwellは明確に質で勝負すると謳っているエージェントです。実際に面談やサポートを受けた感想として、徹底的にエンジニア目線に立ったエージェントだと感じました。

良い点① 技術面・環境面の情報が豊富

Forkwellはweb系業界に特化した転職サービスで、他の転職サービスが提供していないような、それでいてエンジニアが欲している情報を提供してくれました

例えば、以下はForkwell Jobsに掲載されているある企業の求人情報からの引用です。

  • 機能の実装と同時にテストコードを記述している
  • OS やエディタ、IDE といった個人の環境は、各自の責任で好きなものを使うことができる
  • 各メンバーが実装したコードのマージは Pull Request ベースで行われる
  • コードによるインフラ構成管理(Infrastructure as Code)の環境が整備されている
  • 仕事中、イヤホンの装着が許容されている

このように現場感のあるリアリティな文言が求人情報に含まれていたので、働くイメージが湧きやすかったです。

その他、採用されたら使用する技術に関しても、言語、フレームワーク、データベース、ソース管理ツール、プロジェクト管理ツールなどの分類ごとに具体的な製品名で提示されています。

求人票だけでなく、エージェントもプログラミング言語や開発ツールについて明るい為、応募企業の情報を伝えてもらう際にも非常に信頼感がありました。

良い点② サポートが丁寧

情報が豊富な点に加え、Forkwellのエージェントはサポートが非常に丁寧だったと感じました。職務経歴書や履歴書の添削はもちろんのことですが、何よりも良かったのは事前に面接のポイントを細かくアドバイスしていただけたことでした。

過去の質問事例をコピペして送ってくるような雑なアドバイスではなく、11人、11社に合わせたアドバイスを頂けたので、面接時の会話が非常にスムーズに進みました。

例えば

「○次面接では取締役の方が担当されるとのことなので、技術面よりも仕事観やコミュニケーション力、問題解決力などを見定める面接となるかと思います。田中さんの場合には○○をした経験があり、△△社の企業理念にマッチする為、そこを論立てて説明できるようご準備いただけるとなお良いかと思います」

というように、面接官の役職や担当領域と求職者の経験を合わせた助言が、面接の度にメールで送られてきました。

紹介数を絞っているからこそ、こういったアドバイスができるのでしょうね。

悪い点 求人数・紹介数が少ない

これは一長一短ではありますが、Forkwellは明確に質を重視した就職支援を行っている為、求人数を相当絞っています。また、求職者に紹介する件数も他社と比べて非常に少ないです。

実際、私が紹介された求人は3ヶ月中で6件で、そのうち書類選考を申し込んだのは2社だけです。

転職活動をしていて感じましたが、求人票がパッとしなくても面接で現場社員と話してみると志望度が急上昇するケースは多いです。
紹介数が少ないとそういう機会は必然的に少なくなる為、場合によっては機会損失となる事もあると感じました。

ギークリー

ギークリーはForkwellとは対照的に、Web系・ゲーム系企業の求人が豊富な量に強みのある転職エージェントです。

求人数で言えば大手の転職エージェントの方が多いですが、ギークリーはITに特化した支援をしている為、Web系への転職を決めている状況においては大手よりも効率的に良い求人に出会えると感じました。

良い点① 求人数が豊富

IT企業、特にWeb系・ゲーム業界に特化しており、6000件以上の求人を保有しています。

求人数が多い事により、自分の希望に合った求人と出会える可能性が上がり、結果として多くの選考に進むことができました。

学生時代の就職活動でもそうでしたが、面接は数を重ねて慣れるのが効果的です。喋りが得意な人はぶっつけ本番でもいけるとは思いますが、私は即興で会話するのが得意な方ではないので、回数を重ねて慣れていきました。

最初の2〜3社では、自分の考えが整理できていなかったり、質問への回答で考え込んでしまうことが多く、うまくいきませんでした。

ですが、56社と面接を受けていくと、不思議とスラスラ質問に答えられるようになっていきました。

転職活動を始める前は、数で勝負するのは悪だと決めつけていたのですが、いざ活動を始めてみると、質だけで勝負するよりも効果的だということを痛感しました。

良い点② 進捗管理ページが便利

ギークリーには「進捗管理ページ」というものがあったのですが、これがもう凄く便利でした(小並感)

どんなものかというと、選考中の企業別に、自分がいまどのような選考ステータスにあるかを一元的に管理できる一覧ページです。もう退会してしまったので画面は貼れませんが、イメージは以下のとおりです。

会社名状況
A社書類選考待ち
B社書類選考通過1次面接前
C社書類選考通過1次面接通過2次面接通過最終面接結果待ち

選考状況は自動的に反映されるほか、次回選考の希望日時も本画面から入力できます。また、企業名欄が求人票へのリンクになっているので、面接前に求人内容を再確認する時に助かりました。
仮に不採用になっても、その求人は自動的に一覧から消えるので「不採用」のステータスを眺めずに済みますw

選考企業の数が増えてくると、面接時間の被りや状況把握が大変になりますが、この管理機能のおかげで混乱することなく活動を進めることができました。

悪い点 サポートが必要最低限レベル

多数の企業を併願する以上仕方ない事ですが、1社1社の選考に対するきめ細やかなサポートはあまりありませんでした。

と言っても、以下のような一般的な転職エージェントが提供しているサポートはもちろんしてもらえます

  • 求人の紹介
  • 企業の概要説明
  • キャリアプランの相談
  • 模擬面接
  • 経歴書の添削
  • 過去の面接質問例の提供
  • 日程調整・変更
  • 内定後の条件交渉

後日、ギークリーを利用していた他の転職仲間に聞いたのですが、自ら積極的に質問していけばギークリーのエージェントからも適宜フィードバックが得られたとのことでした。エージェントも人ですので、熱意を持って頼ってくるクライアントに注力していたのかもしれません。

転職活動内容

職務経歴書&履歴書作成

私の転職活動ですが、まず職務経歴書・履歴書を作成しました。
エージェントを使った転職活動では、基本的に経歴書と履歴書は使い回しますので、それぞれ1部ずつ電子ファイルで作成し、面接の都度印刷して持参していました。

文書のフォーマットですが、エージェントサービスに登録する際にダウンロードできることが多いです。私の場合は、ForkwellのエージェントサイトでPages形式のフォーマットをダウンロードできたので、それを使いました。

職務経歴書のフォーマットは定められてはいませんので、web上で自分に合ったものを探すのもよし、自作するもよしと思います。

エージェント面談&応募

経歴書・履歴書を作成したら、エージェントサービスに面談を申し込みました。

エージェント面談はForkwellとギークリーで2回経験しましたが、共通して言えるのは、できる限り自分の転職動機や過去の経験、キャリアの棚卸しを行ってから臨んだ方が良いということです。

なぜなら、エージェントの面談から1次面接までの期間は想像以上に短いからです。

私の場合は最初の面接はエージェント面談の7日後でした。1週間なんて、想定質問の整理や過去のプロジェクトでの成果を思い出してたらあっという間です。企業研究する暇もなく1次面接に突っ込んで痛い目に遭いましたので、自分に関する情報の整理はできるだけ早く済ませておけばよかったです。

面接

採用面接は新卒の就職活動以来でしたが、新卒の採用面接とは全く質問の程度が違いました。
よく聞かれた質問や印象に残ったものを箇条書きしておきます。

  • 自分の強みと言える技術領域はどこか
  • 5年後10年後どんなエンジニアになっていたいか
  • 億を超えるレコード数のデータを扱った経験はあるか
  • 最近読んだ技術書を挙げてください
  • 好きなアーキテクチャを教えてください
  • 今扱っているシステムをホワイトボードに描いて説明してください
  • 何してもいいから現場を改善しろと言われたら何をやるか
  • あなたの認識しているSIerとWeb系の違いを挙げてください
  • 能動的に行ったプラスαの取り組みを教えてください
  • 経歴書に○○の使用経験とありますが、具体的にどこまでできますか
  • 「こういう職場では働きたくない」と思う点を挙げてください

技術系の面接官の場合は、使っているフレームワークの種類や機能、デザインパターンの質問などかなり具体的な質問が多く、マネージャ層の場合は、コミュニケーション力や課題解決力、思考の深さを見るような質問が中心となるなど、面接官によって質問内容が全く違いました

事前にどのような方が面接官となるのか、エージェントが知っている場合もありますので、聞いてみるのが良いかと思います。

コーディングテスト

web系のエンジニアはSIerのSEと違い、コードを書けない人はまず採用されません。その為、面接の場やオンライン上でコーディング力をテストされる機会は結構多いです。

私の場合、書類選考通過した企業のうち、3社はオンライン上のテスト、5社は面接時にコーディングテストがありました。

オンラインテストの難易度は幅広く、PaizaのAランク級の問題を出す企業もあれば、簡単な文字列編集プログラムの企業もあります。面接時のテストについては、難易度自体は易しめですが、その場で課題をホワイトボードに書いていく事になるので書き直しがし辛く、おまけに時間制限もあるのでめちゃくちゃ緊張もします

事前にPaizaやAtCoderなどで競技プログラミングの初級・中級レベルはクリアできるようにしておいた方が良いと思います。

転職活動の結果

2社から内定を頂けました

3ヶ月の転職活動の結果、2社から内定をいただく事ができました。
応募から内定までの通過企業数は以下の通りです。

応募23社
書類選考通過16社
1次面接通過
※プログラミングテスト含む
7社
2次面接通過3社
内定2社

 

年収は減りました

年収については20%ほどダウンしました。

 

『年収ダウンとか正気じゃない』

 

って何人からか言われましたが、色々と考えた末に承諾しました。

 

というのも、残業しすぎていた事もあり、現職の年収は800万弱です。

 

ここから年収下げずに、未経験言語の開発職へ転職って相当厳しいんですよ・・・

それに加えてSIerとWeb系では業界的に平均年収に差があります。

Web系の正社員で800万貰える人って、マネージャクラスか高スキル保持者、少数精鋭のベンチャーなどでそこまで多くはいません。

 

とかなんとか自分に言い訳して承諾したわけですが、もちろんこの先は年収を上げていけるようにスキルアップしていくつもりです。

 

転職活動していて実感したこととして、Web系企業はSIerに比べると給与水準が低いです。

SIerの経験者採用ではほとんど見かけないような年収300万円代の求人がゴロゴロ転がってます。

「安くてもいいからとにかくSIを抜けたい」という気持ちだと、安く買い叩かれる可能性がありますし、逆に「年収を上げたい」と思っているとなかなか転職が決まらないので、希望年収の落とし所は難しいです。

 

年収次第ではありますが、希望年収は現職と同額にし、最低希望年収を少なくても現職の1割減程度に抑えておくのが無難だと思います。

さいごに

長くなりましたが、私のSIerからweb系への転職について書き綴りました。
この記事を書いている時点では、まだSIerでExcelを触る日々を過ごしていますので、
転職して落ち着いた頃にまた状況を記事にしたいと思います。

期待半分不安半分ですが、エンジニアとしてキャリアを積んでいく為、日々精進していきます。

それではまた。

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田中ともうします。
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