高級キーボードの2大巨塔、REALFORCEとHappy Hacking Keyboard(HHKB)。
『興味はあるんだけど、どちらを買うか決められない』
って方は結構多いんじゃないでしょうか。
私自身、過去にRealforceを3年、HHKBを8年ほど使ってきました。
どちらも甲乙つけがたい品だと感じています。
実際、この2つのキーボードは優劣で選ぶものではないと思っています。
大事なのはどちらが自分の好み、使い方に合っているかです。
そこで今日は、RealforceとHHKBの違いについて、いくつかの切り口で比較してみます。
キーボード選びの参考になれば幸いです。

ちなみに私はHHKB派です
目次
打鍵感の違い
静電容量無接点式キーボードといえば、あの独特な打鍵感が最大の魅力です。
ここは比べるのが難しいところではありますが、できる限り比較してみます。
押下圧
まずは押下圧の観点で比べてみます。
HHKBは45gの固定荷重のみ。
Realforceは変荷重を含めて4種類から選べます。
HHKB | Realforce |
固定荷重45g | 変荷重(30g/45g/55g) |
固定荷重30g | |
固定荷重45g | |
固定荷重55g |
Realforceは押下圧の選択肢が多いのが魅力ですね。
キーの重さにこだわりがある方は、Realforceの方が選択肢の幅が広がると思います。
ちなみに私は変荷重モデルのREALFORCEを使ってました。

押下圧の選択肢はREALFORCEが圧倒的
使用感
どちらもスコスコと小気味よい打鍵感ではありますが、印象は少々違います。
REALFORCEは軽やかにストレスなくタイプしている感覚。
一方のHHKBはキビキビとした動きでしっかりとタイプしている感覚がありました。
どちらにも共通して言えることは、今までのキーボードには戻れなくなる打ち心地だということ。
数回タイプしただけではわかりにくいですが、長文を入力しているときの心地よさは静電容量無接点式ならではです。
とは言うものの、実際のところ打鍵感に関しては自分の感覚でしか評価できません。
購入前にはできる限り、家電量販店などで触ってみることをおすすめします。

REALFORCEは軽やか
HHKBの方はしっかりした感じ
Realforceはスイッチのオン位置が調整できる
打鍵感とは少々違った話ですが、REALFORCEにはスイッチがオンになる位置を調整できるモデルがあります。
東プレ独自のAPC機能により、通常のメカニカルキースイッチより最大25%高速入力(当社調べ)。
各キースイッチのオン位置が1.5mm、2.2mm、3mmの3段階で調節できるため、キースイッチの反応速度を最適化できます。
例えば、素早く入力したいキーは1.5mmに、不意の誤入力を防止したいキーは3mmに設定できます。

マニアックな設定だわ・・・

ここ最近の東プレは気合い入ってる
サイズ・重量の違い
次にサイズと重量の比較ですが、
これは両者かなり対極的な結果になっています。
HHKBは小さくて軽い
キー数60という最小限の構成により、HHKBは圧倒的な省スペースを実現しています。
使っているデスクが狭い方には非常にありがたい特徴です。
重さについても、HHKBはREALFORCEの半分以下の重量となっています。
RealForce SA | RealForce(テンキーレス) | HHKB | |
横 | 455mm | 369mm | 294mm |
幅 | 142mm | 142mm | 110mm |
重さ | 1400g | 1100g | 530g |
HHKBは鞄にも入れやすいため、持ち運びを頻繁にする方に向いています。
わたしは職場移動が多かったので、HHKBの運搬性には助けられました。
REALFORCEは大きくて重い
一方のREALFORCEは重さも大きさもHHKBより上です。
しかしながら、その分しっかりとした質感と安定性が魅力といえます。
持ち運びを気にしない方、デスクが十分に広い方にはおすすめできます。

HHKBは小さくて軽い!
REALFORCEはずっしり重い!
キー配置の違い
REALFORCEとHHKBで悩む方は、大半がキー配置を決め手にするのではないでしょうか。
もっと言うと、HHKBの変態配置を受け入れられるかが分かれ道です。
一般的な配置のREALFORCE
REALFORCEはごく一般的なキー配置です。
使いづらいと感じる人はおそらく皆無でしょう。
日本語配列では108キー、英語配列では104キー。
テンキーレスではそれぞれ91キーと87キーとなっています。

使い慣れたキー配列を使えます
変態配列なHHKB
一方のHHKBは、日本語配列で69キー、英語配列はなんと60キーしかありません。
F1〜F12キー、ありません。
Home、End、PrintScreen、ありません。
矢印キー、残念ながらありません。
CapsLockキー、嬉しいことにありません。
これらは全てFnと複合入力する必要があります。

うわ・・・無理です・・・

CapsLockは複合でもいらないね
この配列は一見デメリットのように見えますが、
ホームポジションを崩さずに入力できるため、使い慣れれば無駄の無いタイピングができます。
ただし、慣れるまでにはそれなりに時間がかかります。2〜3週間は覚悟しておいたほうが良いです。

効率を追い求めたキー配置
HHKBに慣れるためのポイントは「HHKBの独特のキー配列に慣れる」の記事で紹介しています。
無線・静音モデルの有無
両者とも、基本モデルの他に静音モデルや無線モデルなどをラインナップしています。
2019年現在、HHKBにはBluetoothモデル、静音モデルがあります。
Realforceは静音モデルの他、ゲーミングモデルやMacモデルなど、様々なラインナップが存在します。
無線モデルに関しては、現時点でHHKBのみとなっています。
スペック比較
ここでは簡単にスペックの比較を表にしてみます。
HHKB | REALFORCE | |
スイッチ | 静電容量無接点 | 静電容量無接点 |
押下圧 | 45g | 30g, 45g, 55g, 変荷重 |
テンキー | なし | 選択可 |
キー数 | 60(US), 69(JP) | 87(US), 91(JP), 104(US), 108(JP) |
キー配置 | やや特殊 | 一般的 |
重量 | 軽い(520g〜540g) | 重い(1.1kg〜1.4kg) |
Mac対応 | あり | あり |
静音モデル | あり | あり |
無線モデル | あり | なし |
無刻印モデル | あり | なし |
ゲーミングモデル | なし | あり |
これよりも詳しいスペックについては、公式サイトでご確認ください。
まとめ
さいごに、わたしが考えるそれぞれのキーボードに向いている人はこんな感じです。
REALFORCE
に向いている人
- 標準的なキー配置が良い人
- キーボードの質感を重視する人
- キーのオン位置をカスタムしたい人

安定志向の人はREALFORCE
HHKB
に向いている人
- 独特のキー配列を習得してみたい人
- 無刻印キーを使ってみたい人
- タイピングの速さや効率を求めたい人
- キーボード持ち運びたい人

新しいことに挑戦してみたい人はHHKB
さいごに
今までの使い勝手をそのままに、最高の打ち心地が得られるREALFORCE。
クセのある配置に慣れることで、タイピングの速さと打ち心地の両方を得られるHHKB。
どちらも魅力の詰まった素晴らしいキーボードです!
この記事が少しでもキーボード選びの参考になれば幸いです。
それではまた!